先日、呉市のお客様から「工場の敷地に2年放置したトラック、処分費を払って引き取ってもらうつもりだった」というお問い合わせをいただきました。査定したら18万円の値がつきました。
こういうケースは珍しくありません。故障して動かないトラック=価値ゼロだと思われがちですが、専門業者の目で見れば値段がつく車両がほとんどです。広島で故障車を売る場合の相場と、高値を引き出すためのポイントをまとめます。
故障車・不動車に値段がつく理由
壊れているのは一部のパーツだけ
トラックが動かなくなる原因は、たいていエンジンかミッションに集中します。ところが車両全体を見渡すと、デフ、キャビン、フレーム、足回り、電装系、荷台——まだ使えるパーツの方が多い。
こうした部品は中古パーツ市場で日常的に取引されています。トラックの整備工場にとって、新品パーツを買うより中古で調達する方がコストが大幅に安い。だから故障車でも「パーツの合計値」としての買取価格が成り立つんです。
リビルト産業が支えている
壊れたエンジンやミッションでも、分解して部品を検査し、使える部分を組み直して再生(リビルト)する工場が国内にあります。リビルト品は新品の半額ほどで手に入るので、トラック事業者からの需要が安定しています。
エンジンが焼きついていても、シリンダーブロックやクランクシャフトが使えるなら素材として価値がある。壊れたエンジン=ゴミではありません。
海外バイヤーは故障車でも買う
日本では修理費が高くつくので廃車にしがちですが、東南アジアやアフリカでは人件費が日本の10分の1程度。現地で修理して走らせる方が、新車を買うよりはるかに安い。だから日本の故障車にも海外から引き合いがあるんです。
鉄の値段がゼロを防ぐ
仮にパーツとしても海外向けとしても値がつかなかったとしても、車体の鉄やアルミには資源としての価値があります。大型トラックのスクラップ価格は10万円を超えることもある。どう転んでもゼロにはなりにくい構造です。
広島で故障車を売るメリット
広島港の輸出ルート
広島港は瀬戸内海に面した国際貿易港で、中古車の海外輸出にも利用されています。県内で買い取った故障車を広島港から直接出せるので、大阪港や神戸港まで長距離陸送する必要がありません。
不動車はキャリアカーやレッカーで運ぶ必要がありますが、港が近ければその費用も最小限。浮いたコストが買取価格に反映されます。
造船・鉄鋼・重工業の集積地
広島県は呉市の造船業、福山市のJFEスチール、東広島市の工場群など、重工業が集中しています。こうした産業では大型トラックやダンプが日常的に使われており、故障車両も定期的に発生します。
買取業者にとっては「故障車を継続的に仕入れられる土地」なので、1台あたりの処理コストを下げられる。スケールメリットが査定額に反映されるわけです。
西日本豪雨後の復旧需要
2018年の西日本豪雨以降、広島県内では防災・減災のための土木工事が継続しています。ダンプカーの需要が高止まりしている状況で、故障したダンプでもパーツ取り目的で引き合いがあります。
特に4tダンプは現場で最もよく使われるサイズ帯。故障車であっても荷台周りのパーツに需要があるので、廃車にするよりも買取に出した方が確実に得です。
故障の状態別・買取価格の目安
エンジン故障(始動不可・焼きつき・オーバーヒート)
2tクラス:5万〜25万円
4tクラス:8万〜55万円
大型:15万〜95万円
ミッション故障(ギアが入らない・滑り)
2tクラス:8万〜35万円
4tクラス:12万〜65万円
大型:20万〜115万円
電装系故障(セルが回らない・ハーネス焼損)
エンジン自体が無事なら比較的高額
修理費が安い場合は通常買取に近い金額に
長期放置による複合劣化
2tクラス:3万〜12万円
4tクラス:5万〜25万円
大型:8万〜45万円
※架装(クレーン・冷凍機等)が正常であれば上記にプラスされます。
故障車を高く売るためのポイント
故障の状態を具体的に伝える
査定の精度は、情報量に比例します。「動かない」の一言で済ませるのではなく、以下のような詳細を伝えてください。
セルモーターは回るか
エンジンはかかるが走れないのか、そもそもかからないのか
異音や白煙は出ていたか
故障の前兆はあったか(警告灯、水温上昇など)
最後にエンジンがかかったのはいつか
修理工場の診断書や見積書があればベストですが、なくてもこれだけ伝えてもらえれば概算は出せます。
架装が生きているかどうかが分かれ目
クレーン、パワーゲート、冷凍機、ダンプの荷台——これらの架装は車両本体とは独立した価値を持っています。エンジンが壊れていてもクレーンが正常に動くなら、架装だけで数十万円のプラスになります。
広島で多いタダノやマエダのクレーン、デンソーの冷凍ユニットは中古市場での人気が高い。メーカー名・型式・段数まで伝えると査定精度が上がります。
放置期間が長いほど減額される
故障したまま屋外に放置すると、本来は無事だったパーツまで劣化していきます。タイヤの変形、ブレーキの固着、バッテリーの完全放電、ゴムホースの硬化。広島の夏場の高温と冬場の冷え込みは、放置車両にとってかなり過酷です。
冒頭の呉市のお客様のように2年放置しても値がついたケースもありますが、放置前に売っていればもっと高かったのは間違いありません。
車検証の所在を確認する
不動車でも売却時には車検証が必要です。車内のダッシュボードに入っていることが多いですが、紛失している場合は陸運局で再発行できます。再発行には少し時間がかかるので、売却を決めたら早めに確認しておいてください。
よくある質問
Q. 工場の敷地に放置してあるトラックも引き取ってもらえますか?
もちろんです。広島県内であれば、積載車で無料引き取りに伺います。敷地内の移動が必要な場合もご相談ください。
Q. エンジンが焼きついていても値段はつきますか?
つきます。ミッション・デフ・キャビンなどのパーツに需要がありますし、焼きついたエンジン自体もリビルト素材として価値があるケースがあります。
Q. 水没した車両でも買取可能ですか?
可能です。広島は過去に豪雨被害があった地域なので、水没車の問い合わせは一定数あります。電装系のダメージは大きいですが、フレームやエンジンブロックに価値が残っていれば買取対象です。
Q. 修理してから売る方が得ですか?
ほとんどの場合、そのまま売った方が得です。修理費は簡単に数十万円に達しますが、修理後の買取アップ額がそれを上回ることは稀です。
Q. 廃車手続きも対応してもらえますか?
はい。買取成立後の名義変更や抹消手続きも当センターで代行します。手続き費用は無料です。
まとめ
故障して動かないトラックでも、中古パーツの需要、リビルト産業、海外バイヤーの存在、金属資源としての価値——この4つの理由から、ほとんどの車両に買取価格がつきます。処分費を払って廃車にする前に、まず査定を受けてみてください。
広島県は広島港の輸出インフラと、造船・鉄鋼業を背景とした重工業のネットワークがあり、故障車でも適正に評価されやすい地域です。県内全域、不動車の無料引き取りに対応しています。