当センターが買い取ったユニック車4台の実額は、199万円から1,175万円でした。最高額は2022年式の日野レンジャー(クレーン車)で1,175万円。1990年式、つまり36年落ちの日野レンジャーにも248万円がついています。
ユニック車はトラック本体とクレーンの二つに値段がつく車両です。年式が古くてもクレーンが生きていれば金額は残ります。以下、推定の相場ではなく、実際に支払った金額をそのまま公開します。
買取実績4台の実額
| 車種 | 形状 | 型式 | 年式 | 走行距離 | 買取価格 | エリア |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 日野 レンジャー | クレーン車 | 2KG-FD2ABA | 2022(令和4)年 | 4,479km | 11,750,000円 | 岡山 |
| 日野 レンジャー | ユニック車 | BKG-FD7JLYA | 2008(平成20)年 | 63,347km | 3,090,000円 | 滋賀 |
| 日野 レンジャー | ユニック車 | U-FD3HHAA | 1990(平成2)年 | 28,751km | 2,480,000円 | 岡山 |
| 日野 デュトロ | ユニック車 | KK-XZU340M | 2004(平成16)年 | 143,315km | 1,990,000円 | 広島 |
1台ごとの詳細は買取実績一覧で公開しています。




ユニック車の査定額を「◯万円〜◯万円」という幅で書かないのは、車両本体とクレーンの組み合わせで金額が桁ごと動くからです。2tクラスの古いユニックと、4tクラスの新しいクレーン車では価格帯が別物です。実額を並べたほうが、手元の車両に近い条件を探せます。
この4台から読み取れること
36年落ちのレンジャーに248万円
1990年式の日野レンジャー(走行28,751km)が248万円です。平成2年式。乗用車ならまず値段のつかない年式ですが、ユニック車では違いました。
理由は二つあります。ひとつは走行距離が36年で28,751kmと極端に短かったこと。もうひとつは、ユニック車の価値の多くをクレーンが占めることです。クレーンは走行距離で消耗する装置ではありません。ブーム・ワイヤー・フックの状態が良く、作動に問題がなければ、トラック側の年式が古くてもクレーンの分は残ります。
年式だけを見て「もう値段はつかない」と判断しているなら、その前に査定を受けてください。
走行14万kmのデュトロに199万円
2004年式の日野デュトロ(走行143,315km)が199万円。小型(2〜3tクラス)で、年式は22年落ち、走行距離も14万kmを超えています。
この表のなかでは最も低い金額ですが、小型のユニック車は同じ条件の平ボディと比べて明らかに高く売れます。参考までに、当センターの平ボディ買取実績では2014年式・走行69,961kmのいすゞエルフ(平ボディ)が125万円でした。10年新しく走行距離が半分以下の平ボディより、22年落ちのユニックのほうが74万円高い。クレーンの価値がそのまま上乗せになっています。
2022年式のクレーン車に1,175万円
2022年式の日野レンジャー(走行4,479km)が1,175万円。ほぼ新車の状態で、4tクラスのクレーン車です。
新しい車両ほど、売るタイミングが金額に直結します。同じ車両でも1年寝かせれば年式が1つ古くなり、その分だけ下がります。使わなくなった車両が事業所に置いてあるなら、次の車検を待たずに動かしたほうが金額は残ります。
ユニック車とは
トラックの荷台とキャブの間にクレーンを架装した車両です。荷物を自分で積み下ろしできるため、建材・鋼材・資材の配送、造園、設備工事など幅広い業種で使われています。
「ユニック」は正式な形状名ではなく、古河ユニック株式会社の商品名です。同社の沿革によると、1961年に1トン吊りのトラック搭載型クレーン「UNIC100」を発売し、1970年に社名を株式会社ユニックへ変更しています。名前はUNIVERSALとCRANEを合わせたもので、一角獣UNICORNのイメージも重ねられているとのことです。
正式には「積載形トラッククレーン」または「トラック搭載型クレーン」と呼びます。もう一つの大手であるタダノ製は「カーゴクレーン」が商品名です。ただし業界内では、メーカーを問わず「ユニック」「ユニック車」と呼ぶのが通例で、当センターでも形状の区分として「ユニック車」「クレーン車」の名称を使っています。
査定の場面で押さえておく区分は次の3つです。
- クレーンの吊り上げ荷重 — 2.93t吊りの機種が多く、3t以上になると法令上の扱いが変わります(後述)
- ブームの段数 — 3段・4段・5段など。段数が多いほど作業半径が広がり、評価も上がります
- 操作方式 — 手動レバーか、ラジコン付きか。ラジコン付きは加算対象です
査定で見られるポイント
クレーンの作動と状態
ユニック車で最初に見るのはクレーンです。ブームの伸縮・起伏・旋回・ウインチの巻き上げ巻き下げが全て正常に動くか。ワイヤーロープのほつれや錆、フックの変形、ブームの曲がりや溶接跡、油圧ホースの油漏れ、アウトリガーの張り出しと接地。ここが評価の中心になります。
クレーンの銘板(メーカー・型式・吊り上げ荷重・製造年が刻印されたプレート)は、査定の前に写真を撮っておいてください。銘板が1枚あれば、電話やフォームの段階で概算の精度が大きく変わります。
定期自主検査の記録
移動式クレーンは、クレーン等安全規則で1年以内ごとに1回の定期自主検査(第76条)と1か月以内ごとに1回の定期自主検査(第77条)が事業者に義務づけられており、その記録は3年間の保存が必要です(第79条)。
年次点検の記録が揃っている車両は、次に使う事業者がそのまま使い始められるので、評価が上がります。記録が無くても買取はできますが、あるなら必ず用意してください。
3t以上なら移動式クレーン検査証
吊り上げ荷重が3t以上の移動式クレーンは、労働安全衛生法施行令第12条第1項第4号で「特定機械等」に指定されており、製造検査を受けたうえで移動式クレーン検査証が交付されます。検査証の有効期間は2年で(クレーン等安全規則第60条)、更新には性能検査が必要です。
ユニック車に多い2.93t吊りは3t未満なので検査証の対象外です。手元の車両が3t以上のクレーンなら、検査証と直近の性能検査の記録をセットで揃えてください。検査証の有効期間が残っているかどうかは、そのまま金額に関わります。
トラック側の基本項目
年式・走行距離・車検の残り・荷台の床とあおりの状態・キャブの腐食。ここは他の形状と同じです。車検が切れていても買い取れますし、公道を走れない状態でも積載車で引き取りに伺います。
高く売るために
クレーンの書類を揃える
年次・月次の自主検査記録、3t以上なら移動式クレーン検査証、クレーンの取扱説明書。この3点が揃った車両は、次の使い手が決まりやすいので高く評価できます。書類は車両と一緒に事務所の棚に眠っていることが多いので、査定を頼む前に探しておいてください。
銘板とブームの写真を撮る
クレーンの銘板1枚、ブームを最大に伸ばした状態の全景1枚、フックとワイヤーの接写1枚。この3枚で、電話やフォームの段階でかなり精度の高い概算が出せます。
相見積もりは必ず取る
1社の提示額だけでは高いのか安いのか判断できません。2〜3社に声をかけてください。
ただし、乗用車の買取店に持ち込むのは避けたほうがいいです。クレーンの価値を評価できないため、トラック本体の年式だけで金額が決まってしまいます。36年落ちのレンジャーに248万円がつくのは、クレーンを評価できる販路を持っているからです。
動かなくなる前に売る
クレーンは走行距離ではなく使用時間と保管状態で消耗します。油圧の抜けやワイヤーの錆が進んでから売ると、その分の修理見積もりが差し引かれます。使わなくなった時点で動かすのが一番金額が残ります。
買取までの流れ
- 問い合わせ — 電話・フォーム・LINEのいずれか。車検証とクレーン銘板の写真があれば、その場で概算をお伝えできます
- 査定 — 出張査定は無料。クレーンの作動確認、ワイヤー・フック・ブームの状態、自主検査記録の有無、トラック側の状態を確認します
- 金額提示・契約 — 提示額にご納得いただけたら契約。名義変更に必要な書類をご案内します
- 引き取り・入金 — 引き取り費用は無料。車検切れ・不動車も積載車で対応します
よくある質問
ユニック車の買取相場はいくらですか?
当センターの直近の実績では199万円〜1,175万円でした。最高額は2022年式の日野レンジャー(クレーン車・走行4,479km)の1,175万円、最低額は2004年式の日野デュトロ(走行143,315km)の199万円です。車両の車格とクレーンの状態で金額が大きく変わるため、幅ではなく実額を買取実績一覧で公開しています。
ユニック車とは何ですか?
トラックの荷台とキャブの間にクレーンを架装した車両で、正式には積載形トラッククレーンと呼びます。「ユニック」は古河ユニック株式会社の商品名ですが、業界ではメーカーを問わずクレーン付きトラック全般を指す呼び名として使われています。タダノ製は「カーゴクレーン」が商品名です。
年式が古いユニック車でも値段はつきますか?
つきます。1990年式(36年落ち)の日野レンジャーを248万円で買い取っています。走行距離が28,751kmと短く、クレーンの状態が良かった個体です。ユニック車はクレーンの価値がトラックの年式とは別に評価されるため、年式だけで値段がつかないということはありません。
クレーンが動かない状態でも買い取ってもらえますか?
買い取れます。クレーンの故障箇所によって金額は変わりますが、トラック本体には値段がつきます。油圧の不具合、ワイヤーの断線、ラジコンの故障など、分かる範囲で症状をお伝えください。修理せずにそのままお持ちいただいて構いません。
年次点検(定期自主検査)を受けていません。買取に影響しますか?
買取はできます。ただし、クレーン等安全規則第76条の年次自主検査と第79条の記録保存は事業者の義務なので、記録が揃っている車両のほうが評価は上がります。記録が無い場合は、査定時にクレーンの作動を実際に確認したうえで金額を出します。
ユニック車の運転に資格は必要ですか?
公道を走るのはトラックの車両総重量に応じた運転免許ですが、クレーンの操作には別の資格が必要です。クレーン等安全規則では、吊り上げ荷重1t未満は特別教育(第67条)、1t以上5t未満は小型移動式クレーン運転技能講習の修了(第68条)、5t以上は移動式クレーン運転士免許(労働安全衛生法施行令第20条第7号)と定められています。荷を掛ける玉掛け作業にも別途資格が必要です。買取の手続き自体にはこれらの資格は関係ありません。
3t以上のクレーンの場合、必要な書類はありますか?
移動式クレーン検査証をご用意ください。吊り上げ荷重3t以上の移動式クレーンは特定機械等にあたり、検査証の有効期間は2年です。検査証が期限切れでも買取はできますが、有効期間が残っているほうが評価は上がります。
車検が切れています。動かない状態でも買取できますか?
できます。公道を走れない状態でも積載車でお引き取りに伺います。引き取り費用は無料です。
法人名義でも買取できますか?
できます。車検証(または登録識別情報等通知書)、委任状、印鑑証明書をご用意ください。複数台の入れ替えにも対応しています。
買取対応エリア
関西・中国地方を中心に出張査定を行っています。今回の4台も、岡山・滋賀・広島で買い取ったものです。
他の形状の買取価格は、ダンプ買取の実額431万〜971万円(実績5台)、平ボディ買取の実額125万〜480万円(実績5台)で公開しています。
まとめ
ユニック車の買取価格は、当センターの実績で199万円〜1,175万円。36年落ちのレンジャーに248万円、走行14万kmのデュトロに199万円がついています。トラックの年式が古くても、クレーンの分は別に評価されます。
売る前にやっておくことは3つです。クレーンの銘板とブームの写真を撮ること、年次・月次の自主検査記録(3t以上なら検査証も)を探しておくこと、ラジコンや段数などクレーンの仕様を先に伝えること。この3点があるだけで、電話やフォームの段階で精度の高い概算が出せます。
出張査定・引き取りは無料です。まずは車検証をお手元にご連絡ください。
参考にした法令・資料
- クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号)第60条・第67条・第68条・第76条・第77条・第79条
- 労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)第12条第1項第4号・第20条第7号
- 古河ユニック株式会社「沿革」(UNICの由来、1961年UNIC100発売、1970年社名変更)